不老不死
それは人類の永遠の課題ではないでしょうか。
医療や科学の進化によって、老化の速度を遅らせて寿命をもっと伸ばすことができるようになってきました。
しかし、不老不死までは遠く及びません。
そもそも「不老不死」と聞いて何をイメージするでしょうか?
まずは、「不老」と「不死」を別々に考えてみましょう。
不老 = いつまでも若さを保ったまま、年をとらないこと
不死 = いつまでも死なないこと
「不老不死」と聞くとまとめて考えがちですが本来は別のものです。
では、若さを保ったまま死なないということは実現できるのでしょうか?
現時点ではどちらも不可能ですが、不老に関しては遅らせることができるようになってきています。
つまり、年齢を重ねても若さを保つことができるようになってきているのです。
健康寿命を伸ばす「サーチュイン遺伝子」
健康を維持する遺伝子はいくつかありますが、年齢を重ねるごとにその機能が弱まってきてしまうようです。
そうした遺伝子を常に活性化することができれば、健康を維持するとともに寿命を伸ばすことができるのではないかと考えられています。
その中には「長寿遺伝子」や「若返り遺伝子」と言われるサーチュイン遺伝子があります。
このサーチュイン遺伝子を活性化することができれば、細胞内のエネルギー源を作り出すミトコンドリアが増え、細胞中の異常なタンパク質や古くなったミトコンドリアが削除されて新しく生まれ変わる作用が働きます。
その結果、細胞が若返るのです。
サーチュイン遺伝子は、健康寿命を延ばすことができる夢の遺伝子と期待されています。
サーチュイン遺伝子を活性化させるには?
サーチュイン遺伝子は常に活動的に働いているわけではありません。
ある条件が満たされた時に、まるでスイッチが入ったように活性化されるのです。
その条件とは「空腹」です。
摂取カロリーを抑えることでサーチュイン遺伝子が活性化されることが確認されています。
これは生物が飢餓状態に陥った時、防御本能として生命を保とうとすることによって活性化されているのではないかと考えられています。
その他にも、主にポリフェノールの一種であるレスベラトロールを摂取することでも、サーチュイン遺伝子のスイッチを入れることができるといわれています。
レスベラトロールは継続的に摂取することにより、老化の原因である「活性酸素」を除去する「抗酸化酵素SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)」を生成することが確認されています。
しかし、残念ながら体内では生成されない成分のようです。
人が体内で生成する成分でサーチュイン遺伝子を活性化させるものには、この他にNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)があります。
しかし、こちらも加齢と共に生成されにくくなります。
そこでサーチュイン遺伝子を活性化させることのできる最適解がNMNなのです。
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド・nicotinamide mononucleotide)
NMNはビタミンの一種から作られる物質で、あらゆる生物の細胞の中に存在しています。
2011年、米国でその存在と医療業界を大きく発展させる驚きの効果が報告されました。
このNMNはサーチュイン遺伝子を活性化させるスイッチの成分として、今一番注目されるものとなりました。
NMNを摂取することによって、体内で加齢によって減少する生体内物質(NAD+)へと変換されることで、サーチュイン遺伝子を活性化させて加齢の速度を遅らせると言われています。
今後、不老不死は実現していくのか?
現段階では老化を遅らせることは実現しつつあります。
そして世界には現実的に不老不死と言われている生物も実際に存在します。
切断してもそこから2つに分かれてそれぞれが独立して生存していく「プラナリア」。
細胞をリセットして新たに生まれ変わる「ベニクラゲ」。
ちょっと変わったものでは「シロアリ」の女王も不老不死に近いものがあります。(実際には卵を生む際に死にますが、自分のクローンを生むため遺伝的には死なない)
このように不老不死に限りなく近い生き物は実際に存在しています。
人類もこの仕組みを解明していくことで、不老が進みいつか不死も実現できることになるかもしれません。
現段階ではそこにもっとも近いものが、NMNを摂取するということになります。
ずっと若くありたい、若返りたい、老化による病気になりたくないというのは誰もが考えることです。
NMNがその一歩となるのであれば、サプリメントとして選択する価値は十分にあると考えています。