慶應義塾大学医学部|NMNによって糖尿病による腎不全のストッパーとなる治療法を発見

慶應義塾大学医学部より、プレスリリースが発表されNMNに関してまた新たな研究成果が発表されました。

慶應義塾大学医学部内科学教室(腎臓・内分泌・代謝内科)の伊藤裕教授、脇野修准教授、長谷川一宏特任講師、安田格助教らの研究グループは、糖尿病性腎症のドミノストッパーとなる治療法を発見しました。糖尿病性腎症ドミノとは、①糖尿病を発症→②糖尿病による腎障害である糖尿病性腎症が進行→③高い確率でやがて透析に至る、という連鎖がドミノ倒しのように進む病態です。新型コロナウイルスのリスクファクターとしても糖尿病性腎症は社会的に大変重要です。この度、本研究グループは基礎実験の成果で、ニコチン酸モノヌクレオチド(NMN)という物質の投与方法を工夫することで、この糖尿病性腎症ドミノの遮断機、つまりストッパーとなりうる画期的治療法を発見しました。

本研究成果は、2021年4月2日(日本時間)に、米国腎臓病学会誌『Journal of the American Society of Nephrology(JASN)』に掲載されました。

慶應義塾大学医学部

プレスリリース全文(PDF)

NMNは糖尿病性腎症ドミノストッパーとなる可能性

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を蛋白尿の段階という的確な時期に投与することで、短期の投与で継続投与することなく、長期間、糖尿病性腎症の進行を抑制できることが明らかになりました。

これは驚くべき成果で、現代のコロナ社会においてはコロナ重症化の軽減に寄与し、医療経済効果や糖尿病性腎症から慢性腎臓病を経て透析患者になることを抑制することにつながります。

こうした研究がどんどん出てくると、NMNが健康食品の枠に収まらず、薬のような作用が期待されてくると、医薬品認定されてしまうのではないかと考えてしまいます。

NMNの研究はまだ始まったばかりで、NMNは今のところポジティブな話題が多くこれからの人生100年時代に向けて、今もっとも抗老化作用が期待される注目の成分です。

NMNは健康寿命を伸ばすだけではなく、未病の段階から私たちの健康を支えてくれるのかもしれません。

プレスリリース全文(PDF)では、この研究の概要が5ページに渡って解説されていますので詳しくはそちらをご覧ください。